0:30PM
―Merry-Go-Round |
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一般的な社会生活を送る人達にしてみれば当然のことかもしれないが、僕には昼間に外を出歩くという習慣自体が無い。そのせいか、自分でも知らず知らずの内に日差しと人ごみを避けている。だから歩く時はもっぱら裏通りを選ぶ。とは言え太陽の光が嫌いなのか?と問われると、決してそういう訳でもない。仮に、そこを分かりやすく説明しろと言われても、上手く伝える事なんて出来っこない。しかし敢えて例えるならば、強い日差しによって作られた濃い蔭や、真っ暗な闇に燈る明かりとか、そういったコントラスト、いや違う、逆説的な何かに対して心が動くのかもしれない。 |
考えてみると、「歴史は夜作られる」という格言に何処となく胸を躍らせてみたり、ありきたりの食材で作られたあり得ない味に感動したり、自虐的コメディーに油断して泣きそうになったり、軽やかに跳ねる重低音に腰が動いたり・・・なんていう自分の性癖も全て、そこに結論付けてみると上手く説明出来そうな気がしてきた。しかしだ。そんな自分は果たして、裏も表も無いようなセンスでベットリと塗り潰された店の片隅で、明らかに自分だけが浮いている事にさえも気付かずに、何らかの心の充足を得たりするもんだろうか?
そんな具合に首を捻りながら歩き続けた結論として、僕は恐らくそのお洒落なトラットリアの前を通り過ぎてしまうだろう。そしてその5分後には、やはりいつもの喫茶店の扉をカランコロンと鳴らし、サービスランチの不味いナポリタンをオーダーして、それを口一杯に頬張りながら、スポーツ新聞をめくったりしてるに違いない。 |
1:40PM
―Ultazz |
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ランチが不味いのに何でその店に足が向かうのかというと別に、そこで切り盛りしてる元ヤン娘が妙に色っぽいからという理由じゃなくて、いや、それも多少はあるのかもしれないが、そこで旨いコーヒーが飲みたいからに決まっている。とはいえ、その掠れた金髪ギャルが実は無類のコーヒー通で、厳選されたジャマイカ高地産を深煎りせずに・・・などというコーヒー通向けの裏事情がある訳でも無い。
あくまで自分の場合なので人それぞれに決まっているが、ランチセットの主役はどう考えても食後のコーヒーである。だから相性の話なのだ。 |
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